看護学生のための分かりやすい血液ガス入門
患者さんの体の中で何が起きているかを「数値」で知ることができます!
体の中の血液は、まるで「プールの水」のようなものです:
体の状態 | プール例え | 患者さんの症状 |
---|---|---|
正常(pH 7.35-7.45) | 🟢 きれいな水質 | 元気で安定 |
酸性(pH <7.35) | 🟡 酸性の水 | だるい、息苦しい |
アルカリ性(pH >7.45) | 🟡 アルカリの水 | 手足のしびれ、けいれん |
重篤(pH <7.20 or >7.60) | 🔴 危険な水質 | 生命に危険 |
肺は体のプールの「泡出し&新鮮な水入れ」を担当:
腎臓は体のプールの「水質安定化」を担当:
問題の種類 | 覚え方 | 具体例 |
---|---|---|
呼吸性(Respiratory) | 🔄 Opposite(逆方向) | pH↓なら、CO₂↑ |
代謝性(Metabolic) | ➡️ Equal(同方向) | pH↓なら、HCO₃⁻↓ |
「肺のフィルターが詰まった状態」
💡 たばこで肺が傷んで、CO₂が出にくくなった状態。腎臓が3-5日かけて調整。
「血糖値が高すぎて体が酸性に」
💡 深く大きな呼吸(Kussmaul呼吸)で必死にCO₂を出そうとしている。
「不安で息を吸いすぎた状態」
💡 紙袋で再呼吸させてCO₂を戻す。手足のしびれが特徴的。
「腎臓のフィルターが故障」
💡 腎臓が酸を捨てられず、HCO₃⁻も作れない。透析が必要になることも。
「胃酸を吐いてアルカリ性に」
💡 胃酸(酸性)を吐くことで、体がアルカリ性に傾く。水分補給が重要。
pH 7.32, PaCO₂ 58 Torr, HCO₃⁻ 28 mEq/L
この血液ガス所見の解釈として正しいのは?
以下のうち、最も緊急対応を要する血液ガス所見はどれか?
不安発作の患者で pH 7.52, PaCO₂ 28 Torr, HCO₃⁻ 23 mEq/L
この患者への適切な看護介入は?
パラメータ | 危険値 | 対応 |
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pH | <7.20 または >7.60 | 🚨 即座に医師報告 |
PaO₂ | <60 Torr | 🫁 酸素投与検討 |
PaCO₂ | >70 Torr(pH<7.30時) | 🚨 換気サポート検討 |